BOOK 2022.03.08

体験型交流型ツーリズムの手法 : ‎ 学芸出版社 (2008/6/30)

体験型交流型ツーリズムの手法
地域資源を活かす着地型観光

・個人志向とマーケットニーズの変化
・情報優位性の崩壊
・商品企画力(価値提示力)の不足

といは、その魅力を失っていった。そのような状況のなかで、多様化し高度化する現代の旅人に対して、どのような商品をどう提供していけば国内の旅は活性化されるのであろうか。旅人の情報優位を覆すひとつの方法は、旅を企画し実際に運営する主体を、旅の出発地(発地)から、旅人を受け入れる地域(着地)に移管することである。いくら旅人が豊富な~報を持っているとしても、地元の人だけが知る隠れた名店・名所までは知り得ない。刻々と変化する自~~境のなかで、四季折々の土地の魅力を紹介し、その地ならではの方法で来訪者をもてなす旅は、~客より俯報優位にある地元の人が主体にたってはじめて可能となる。同時に、旅の企画運営主体を、旅人を受け入れる地域(着地)報をもとに取捨選択しながら旅を組み立てることが可能となる。し、何が旅人にとって価値あるものなのかを考え抜き、することで、豊富な地元情マーケットのニーズを的確に把握旅なれた旅人の予想を凌駕する商品を開発他のレジャーに負けない商品を生み出すことがはじめて可能になる。そして、それら商品を個人旅行にも対応可能な体制ができたとき、国内の旅は新たな道を歩みはじめるであろう。こうした、依人を受け入れる地域(音地)の人材や組絨が主尊的役割を担って旅の商品開発や運

営を行うスタイルは今、旅行業界でハワイや沖縄などの国内外のビーチリゾートでは、シュノーケリングやエコツアー、文化体験メニューなど、現地スタッフが案内する硯地発着ツアーが数多く販売されており、これらも着地型旅行のカテゴリーに分類される。着地型旅行の企画迎営主体や、流通のしくみ、販売方法は、今後さまざまなスタイルが予測されるが、本潜では、旅人を受け入れる地域(着地)の視点に立ち、旅を企画迎営する際の考え方や具

内容(「BOOK」データベースより)
20年の実績から豊富な事例で説く。エコ、グリーン、長期滞在、産業観光など、ニューツーリズムのプログラムの秘訣、地域に求められる人材、組織づくりの考え方。

抜粋
産業の創出に頭を悩ませる地方都市やその周辺市町村では、今新たに観光・集客交流に取り組む地域が増えてきている。財政的に厳しさを増すなか、地域資源をうまく活用することにより多くの資金を要することなく交流人口を増やす試みに期待が寄せられているのである。
  90年代後半から「体験メニューづくり」が全国各地で進められたのは記憶に新しい。歴史や文化、自然などの地域資源を活用した体験プログラムをつくり、それらを素材に域外の人をも呼び込んで交流人口を増やそうという試みであった。ところが、旅行会社と提携して修学旅行生の受け入れを可能としたわずかな地域以外は、メニューはつくったものの地元小中学生の体験学習に利用される程度で域外から人を招き入れるには至らないのが実際のところであった。また、目ぼしい資源がなく観光での集客が難しいとなると、農村の再生も視野に入れ、「田舎ぐらし」の希望者を募るなど移住促進に力を入れるのも全国的な傾向である。
  一方、旅行業界に目を向けると、国内旅行が低迷するなか新しい形態の旅が注目を集めている。従来は、大規模マーケットを背景に大都市圏の旅行社が主催する発地主導のパッケージツアーが主流であった。ところがインターネットの普及など情報化が進み、旅行社の情報優位性が崩れ、旅人のニーズも大きく変化した。そして登場してきたのが、地域のことを熟知した地元の人が主導的な役割を担って旅づくりに取り組む「着地型」とよばれる旅である。
  パッケージツアーが商品化されて以降、旅の事業者はマスマーケットに対してスケールメリットを追求しながら旅の商品を流通させてきた。一方、顧客を受け入れる地域の側では「観光化」が推し進められ、この数十年の間に、多くの観光客を受け入れることで地域自身が「消費」され、大切なものを失っていったと感じさせるところも少なくない。
  本書は、この「観光化」を、人と人の関係性の視点から定義し、その定義にもとづいた地域づくりに役立つ旅の本質、およびその形態や流通について、事業者と地域の両面から考察しながら、具現化に向けた方策を提示しようと試みるものである。観光化されない地域づくり、お客さま扱いしない交流型サービスといった、マスツーリズムとは、ひと味異なる地域主導のオルタナティブな旅を誰がどのようにつくって流通させていくのか具体例を示しながら議論を進めていきたい。
  なお本書は、過去20年にわたって全国各地で地域資源を活用した地域主導(着地型)の旅を企画運営してきたグローバルキャンパスの豊富な経験と蓄積されたノウハウにもとづいて書かれている。特にプログラムづくりにおいては幅広い事例を交えながら詳しく解説してあるので、エコツーリズムやグリーンツーリズム、長期滞在型観光や産業観光など「ニューツーリズム」と呼ばれるあらゆる分野の旅づくりに参考になると思われる。お役立ていただければ、幸いである。

<著者>大社 充 氏

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